次回発表会の全体作品は『眠れる森の美女』
今回は小学校高学年の6人にパドシスをやってもらうことになりました。
配役が決まって、みんな自分がどの踊りか、どんな曲か、衣裳が何色か…とネットでせっせと調べているようでした。さすが、今どきの子は、何でもすぐにググりますね笑笑
そもそもパドシスとは…?
pas de sixと書いて、フランス語でパドシスと読みます。6人の踊りという意味で、眠れる森の美女では、生まれたばかりのオーロラ姫に様々な贈り物をする6人の妖精たちの踊りになります。
この6人の妖精の名前が、本当にいろいろとあって、お花の名前だったり、性格⁈みたいなものだったり、バレエ団、バレエ教室によっても様々です。今回の発表会でも、どのネーミングでプログラムに載せようかと非常に悩み中です(苦笑)
私も今までの自分の知識や経験にプラスして、少し調べてみたので、バリエーションの登場順に、名前や衣裳の色、どんな意味を持つ妖精なのかをご紹介します。
①candide(キャンディード 楽天的)、優しさの精、松の精、夾竹桃の精、純真の精、誠実の精、美しさの精etc.
松の精と言うネーミングがあるからか、グリーンの衣裳が多いです。ちなみに私は、グリーンの衣裳とピンクの衣裳で踊ったことがあります。
オーロラ姫に、思いやりのある優しい心をプレゼントします。
踊りもゆったりと優しく包み込むような雰囲気です。
②coulante(クーラント 流麗に)、Fleur de farine(小麦粉の花)、元気の精、桜の精、三色ヒルガオの精、活力の精etc.
衣裳の色はあまり決まっていない感じですが、水色やピンクが多い気がします。
オーロラ姫に、気力に満ちた真っ直ぐな心と健康をプレゼントします。
元気よく快活な雰囲気の踊りです。
③ breadcrumb(パンくず)、Miettes qui tombent(パンくず)、鷹揚の精、カーネーションの精、寛大さの精、繁栄の精etc.
この踊りもあまり衣裳の色が決まっていない気がしますが、ピンク、白、水色など優しい色合いのものが多いです。
ゆったりした優雅な踊りですが、途中パンくずを撒き散らしているように手をヒラヒラとさせる動きが出てきます。なぜパンくず⁇という感じがしますが、ロシアでは祝福の印として女の子のゆりかごの上にパンくずを撒く伝統があるようで、そういったところから出てきたのかなと思います。
オーロラ姫に、おっとりとした上品な性格を与え、そして食べ物に困らないようにという願いもあるようです。
④Canary(カナリア)、Canari qui chante(歌うカナリア、歌鳥)、カナリアの精、やんちゃの精、呑気の精、おしゃべりの精、美声の精、雄弁の精etc.
呼び方もほぼカナリア、衣裳は黄色が定番です。
鳥がさえずって歌っている雰囲気が、踊りにもよく出ています。
オーロラ姫に、子どもらしい活発さや美声をプレゼントします。
⑤Violente(熱情、激しさ)、勇気の精、トネリコの精、健康の精etc.
たいてい赤やオレンジの衣裳で踊ります。
指を指しながら、力強く踊るのが特徴です。指している指は、電気を表しているという話もあります。
オーロラ姫に、困難や危険を恐れない強い心をプレゼントします。
⑥Lilac(ライラック)、Lilas(リラ)、リラの精、知恵の精、善良の精、気品の精etc.
ほぼどこの作品でも、呼び名はリラの精、衣裳は紫ですね。
ロシアでは、富と知恵をもたらすように赤ちゃんをリラの木の下に置くという伝統があるようで、そのあたりからリラの精という妖精が登場人物になったのかなと思います。
踊りは優雅な雰囲気ですが、パドシスのリーダーとして、また悪い妖精カラボスと対峙する妖精として、とても力強い面も持ち合わせています。
オーロラ姫に、どんな運命をも乗り越えられる知恵を授けます。
どの妖精も名前はいろいろですが、それぞれのネーミングが意図するところはなんとなくわかる気がします。
それぞれの妖精の役割も意識しながら、そのキャラクターを踊りに反映させて役作りをしてくれたら嬉しいなと思います(^^)