楽しい習い事を見つけるには?

子どもに何か習いごとをさせようかなと考えたとき、楽しく通ってくれるのか、きちんと力がつくのか、ちゃんと続けてくれるのか…、いろいろ考えてしまいますよね。

どうしたら楽しめる習いごとが見つかるのか、また、さらに習いごとを楽しむ秘訣をご紹介しようと思います。

 

①習いごとを選ぶ基準は?

まず最初に何を習うか決める基準は、本人がやりたいこと、親が身につけさせたいこと、の2つかと思います。小さい頃は可能性の塊なので、体力や身体能力・音楽性やリズム感・創造力や芸術性・知的能力・社会性や協調性などなど、親としては伸ばしたいところや身に着けてほしいことはたくさんあります。ただ幼児であっても、本人がやりたい楽しいと思わないものをやっても続かないので、とにかく本人が関心・興味があるもの、好きだと思うものを優先して選ぶことが大切です。本人の希望と親の想いをうまく擦り合わせて選ぶのがベストですね。

 

②どのあたりで楽しいと感じるのか。

本人が楽しいと感じないと習いごとは続かないと言いましたが、ではどんな理由で習いごとを楽しい!と感じるのか。そのポイントは、大きく分けて3つあると私は考えています。

ひとつ目はとにかくその習いごとの内容が好き・憧れがある、2つ目は適度に目標があり達成感が感じられる、3つ目は仲間や先生との時間が楽しい、ということです。

どんな習いごとでも楽しいことばかりではなく、成長するためにはつらい努力や鍛錬が必要で、どんなに好きなことであっても、子供の場合にはそれが嫌ですぐに辞めたいと言い出すこともよくあります。それを乗り越えてでも楽しく続けるには、わかりやすい目標があったり、一緒に頑張れるいい仲間がいたり、といった要素がとても大切になってきます。

3つ目の要素は意外と見落としがちではありますが、習いごとをする中で、保育園・幼稚園や学校以外の友達・仲間と出会えること、親や家族以外にも見守ってくれ信頼できる大人や先輩ができること、はとても有意義なことです。子どもにとって、学校や家庭以外にも居場所があることはとても大切で、特に小学生・中学生…と育ってきたときに、その大切さに本人も親御さんも気がつかれることが多いようです。

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③何歳からはじめるのがいい?

次に悩むのは、いつから始めるか。これは、習い事の内容や本人の性格によっても変わってきますが、習いごとにはそれなりに費用もかかりますし、送迎なども含め親にも多少の負担はあるので、親としては重要な点ですよね。

私が指導している中での経験からいくと、年中さん~年長さんあたりで、身体能力も一気にあがり、理解力も格段に成長します。この時期からの子供の吸収力は、本当に驚くことの連続です。それを考えると、どういった習いごとであっても、たいていのものは4~5歳前後から始めるのがよい気がします。

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バレエについて言うと、早い子は2歳後半くらいから始めていますが、はじめのうちはバレエの技術を身に着けるというよりは、体が柔らかいうちから柔軟性が落ちないようにしたり、クラシックのバレエ音楽に親しんだり、音楽にのって動く楽しさを感じたり、ご挨拶などのマナーを覚えたりが主です。体や筋力の発達もまだ不十分なので、4~5歳まではスキップもできなくても何も心配ありません。うちの子はちっともできるようにならない…と思わず、親御さんも楽しくやってるからOKくらいのおおらかな気持ち見守ってあげていると、急にいろいろなことを理解して、体の動きもどんどんよくなる時期がやってきます。

体の堅い子も、本人が理解して努力し始めると一気に柔軟性がアップしたりします。

早く始めるのだけがいいわけではないですが、早く始めた子ほど、音楽性や自然な動きが得意な傾向にあるとは感じます。バレエの場合は、体の動きも音楽もとにかく体に染み込ませることが重要なので、ある程度のレベル以上に踊れるようになることを目指すならば、遅くとも小学1年生くらまでには始めたほうがいいですね。

 

④習いごとをより楽しむためには?

楽しく感じられる習いごとを見つけて通い始めても、少し飽きてきたり、マンネリになってきたり、子供は大人以上に気まぐれなので、気持ちに波があるのも当然です。

そこで、おうちでも少し協力してあげることで、大好きな習いごとがさらに楽しく有意義なものになります。

例えば、習っているものについてご家庭でも話題に出したり、家族で興味をもってあげるだけで、本人もより楽しめるようになります。さらに、プロの試合や舞台などを家族で見に行ってみたり、テレビや雑誌などでその話題を見かけたら、それを会話の中で話題に出してみたりすると、さらに興味や目標が見えて楽しめるでしょう。

また習ってきたことやできるようになったことを、本人が教えてくれたり披露してくれたりした時には、とにかく思い切りほめてあげましょう。もっとこうしたほうが…と大人には思えることもあると思いますが、指導や注意は先生やコーチに任せて、おうちではその出来栄えや頑張りをほめてあげることに徹するほうが楽しく続けられます。おうちでは、お父さんお母さんがあえて生徒になって教えてもらったりするのもいい方法です。家族のいいコミュニケーションになるだけでなく、人に教えることで本人も学びになり、またとてもいい自信につながります。

バレエと新体操を習っている我が家の娘は、身体のかたいパパに、不定期でストレッチ教室を開いていました(笑笑)。自分のほうができるという自信とともに、さらに頑張って身体をやわらかくしようという意欲につながっていたようです。こうして自分自身でやる気になっているときの子供の力は無限大。先生や親が口うるさく言うよりも、本人のやる気を引き出すことが、能力が開花する近道です。

 

いずれにしても、習いごとは、新たな才能を開花させるもの、そしていろいろな意味で日常や人生を豊かにするものです。場合によっては、その習いごとが将来につながっていったり、またその時の縁が一生ものになることもあります。素敵な習いごとや仲間との出会いがある人生は幸せだなと思います。

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